■AI音声用の原稿
ギンプとショットカットで作る、瞬きの解説です
AIイラストの場合、アイツーアイで閉じ目を作成して重ねる、というだけの話なので、以前作ったリップシンクの解説動画でも、瞬きについては触れませんでした
ただ、画像編集に不慣れな方の場合、閉じ目パーツを馴染ませる加工で、躓く可能性があるかな?と思い、この動画を作成してみました
それでは早速、実際の作業を開始します
まず、何はともあれ、インペイントで閉じ目の差分を生成します
基本的にはクローズドアイを指定しますが、一口に閉じ目と言っても、力を入れてギュっと閉じている目と、眠っているときの目では微妙に形が異なります
私の場合は画像編集ソフトで対応するため、あまり気にしませんが、できるだけ加工を少なくしたいのなら、プロンプトでスリーピングも入れておくと良いでしょう
閉じ目差分が出来たら、ギンプで読み込み、まつ毛と瞼の影あたりを切り抜き、別レイヤーとして保存します
元絵の上に置いた後、画面右うえの不透明度の数値を下げると透けて見えるため、位置調整がやりやすいです
おおまかな位置を合わせた後は、ワープ変形を使い、まつ毛のサイズや角度をビ調整します
位置とサイズが決まったら、不透明度を元に戻し、肌を馴染ませる作業に入ります
インペイントで作った瞼の色は、元絵の肌の色と微妙に異なるため、そのままでは違和感があるんですね
そのため、コントロールプラスクリックで、元絵の肌の色を取得し、ブラシツールで瞼を描いていきます
ブラシツールで描いた直後は、色に段差が出来て汚く見えますが、にじみツールで色を馴染ませるので問題ありません
少し面倒なのが、瞳やまつ毛に前髪がかかっているケースですね
この場合、目を閉じたときに、前髪の上にまつ毛が残っていると違和感があるため、コントロールクリックで髪の色を取得し、同じ色で塗ってあげます
つまり、元絵と同じ肌色で瞼を塗る、にじみツールで肌色を馴染ませる、髪の上にかぶっているまつ毛を処理する、この3つの作業をひたすら繰り返すだけです
先ほどから頻繁に出てくるコントロールクリックとは、画面上の色を取得するスポイトツールのことです
スポイトツールとブラシツールをいちいち切り替えて作業していては効率が悪すぎるので、常にブラシツールを選択したまま、ひたすらコントロールクリックと、普通のクリックを繰り返すのがらくちんです
ここまで説明しておいて言いづらいのですが、実はここまで頑張って綺麗に馴染ませる必要は、あまりありません
というのも、瞬きの速度はおよそ100ミリから150ミリ秒であり、30フレームの動画ならわずか3から4フレームなので、コマ送りでもしない限り、細部はほとんど見えないからです
私の場合は、まばたき以外でも使う可能性を考え、多少凝視しても違和感のない程度まで馴染ませているだけなのです
さて、閉じ目パーツが完成したら、動画編集ソフトのショットカットのトラックにドラッグアンドドロップします
ベースとなる元絵と、閉じ目パーツは別トラックに配置し、閉じ目パーツのプロパティーで再生時間を4フレームに設定
この動画ではわかりやすいように1秒ごとに閉じ目を配置しましたが、実際は2から4秒ごとに1回くらいの頻度で良いでしょう
これで、いわゆる目パチ動画が完成しました
ところで余談ですが、今回のこの声は、つくよみちゃん様とカノン様の2つをマージした音声モデルを使いましたが、聞き取りやすかったでしょうか?
AIイラストとAI音声のおかげで、こうした解説動画もとても作りやすくなり、本当にありがたい限りです!
オープンソースソフトウェアを開発する皆さま、そしてこうした音声素材を含め、さまざまな素材を制作、公開してくださる皆さまに、心より感謝申し上げます
※イントネーション調整のため、あえて平仮名やカタカナを使っている部分があります
■謝辞
OSS/各種素材の制作者の皆様に感謝します
・AI関連
イラスト:Stable Diffusion
Model:ioliPony
https://huggingface.co/da2el/ioliPonyMix
AI音声:Style-Bert-VITS2
https://github.com/litagin02/Style-Bert-VITS2
Model:つくよみちゃん様+カノン様のマージモデル
https://tyc.rei-yumesaki.net/material/corpus/
https://www.canon-voice.com/voicebanks/
・AI以外
GIMP / Shotcut / Inkscape
https://www.gimp.org/
https://www.shotcut.org/
https://inkscape.org/ja/
・BGM
BGMer様「ひよこの冒険」
https://bgmer.net/music/372
#解説