毎朝7時、僕はランニングシューズを履き、いつものコースに出る準備をしていた。そんな日常にある日突然変化が訪れた。
「おはようございます、少しお話いいですか?」
声の主は隣の家に住む若妻さんだった。彼女は愛想よく笑みを浮かべながらも、少し困った表情をしている。僕よりも少し背が低く、1年前までは華奢な体つきだったが、ここ最近少しだけむっちりした気がする。
「実は……夫に『太りすぎだ』って言われてしまいダイエット始めたんです。でも、どうしたらいいか全然わからなくて……ご迷惑でなければご一緒しても良いですか?」
正直気にするほどでもないし美人のままなのだが、彼女の真剣な表情に断る理由も見つからず承諾した。
その翌朝から二人でのランニングを始めた。奥さんは慣れないランニングに苦しそうだったが、それでも毎日欠かさずに参加する。最初は体力もなくペースも遅かったが、少しずつ走れる距離が伸びていった。
「はぁ……はぁ……すみません……少し休憩させてください」
奥さんは息を切らしながら、膝に手を当てて立ち止まった。恥ずかしそうに謝るが、僕はその姿に目を奪われていた。
汗が彼女の額から滴り落ち、水分を含んだ前髪が少し乱れている。スポーツウェアは汗でびっしょりと濡れ、身体にぴったりと張り付く。呼吸を整えようと必死に胸を上下させている姿が、どこか色っぽくもあった。
「ふぅ……よし……では行きましょうか!」
やる気に満ちた奥さんが僕に優しく微笑む。
朝日がじわじわと昇り、二人を照らしていた。これからもその汗にまみれた笑顔を見るたびに、僕は心が揺れるのを止められそうにない。
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