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テス勉するはずだったのに…

發布於: 

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「ねえ、そろそろ勉強しない?」 「お腹空いてると集中できないんだよね。もう少し食べてからでいい?」 スカートを脱ぎ捨てワイシャツ姿のまま床にぺたりと座り込み返答する彼女。ソフトクリームを無造作に頬張りながら垂れたクリームが指先にまで達しても気にしない。べたついていない方の手は開けたばかりのポテチへと伸び、掴み、そして食べる。かつての彼女からは考えられない光景だ。 僕はふと、スマホに残る夏の海で撮った彼女の水着姿に目をやった。 あの頃の彼女は完璧だった。しかし、僕と共に過ごす日々の中で変わってしまったのだ。 すべては夏休み前のあの日から始まった。頭が悪く、運動も不得意、さらには太っている僕が彼女のような完璧な存在と付き合えるはずが無い。頭では分かっていても抑えきれない想いが僕の口を告白へと導いたのだ。 「いいよ。私もあなたといると楽しいし」 夢のようだった。その時の彼女の照れたような笑顔は、今でも心の奥に焼き付いている。 彼女のために僕ができることを考えた結果、僕が誇れる唯一のもの――美味しい食べ物を共有することを選んだ。僕は食の知識だけは豊富だった。外食に慣れていなかった彼女が目を輝かせ「こんなに美味しいもの初めて!」と感激するたび、僕は彼女の笑顔に胸を躍らせた。そんな彼女が見たくて僕は何度もいろんな場所へ連れ出し、時には家で料理をふるまった。そうやって彼女は僕の世界に引き込まれていった。 だが夏の終わり頃、彼女の体に変化が現れた。ある日スカートが入らなくなったから新しい服を買いに行こうと僕に声をかけてきたのだ。 「少し太っちゃったみたい…」 彼女は恥ずかしそうにお腹に少し乗った肉をつまんで見せた。でもどこか嬉しそうな表情につられて笑ってしまう。 「バリバリボリボリ」 そして現在、中間テストのため僕の部屋に集まったのに勉強は一向に始まらない。散乱したお菓子を一つ一つ拾い上げては美味しそうに口へ運び続けている。その咀嚼音が静かな部屋に響く。 「まだあるよ、一緒に食べよ?」 彼女はもう、かつての規律正しい優等生ではない。僕と同じように食べることに没頭するただの怠惰なデブになってしまった。でもそれでいい。共に笑い、共にに食べる。これが僕たちのささやかな幸せなんだ。 彼女が手渡したお菓子を口に入れながら、僕は静かに微笑んだ。 #肥満化 #ぽっちゃり

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